王道邦ロックバンド"Half time Old"の魅力
画像出典:https://youtu.be/3W1JzN1rkWU
2011年から愛知県名古屋市を拠点に活動しているロックバンド、Half time Old(ハーフ・タイム・オールド)。
いわゆる「ロキノン系」と呼ばれる邦楽ギターロックのド直球を行くサウンド、Vo.Gt.鬼頭大晴の独特のハイトーンボーカルを武器に、着実に知名度を高めながら活動してきました。
2014年には「イナズマロックフェス」のオープニングアクトとして出演、同年「RO69 JACK 14/15」で優勝して「COUNTDOWN JAPAN 14/15」へ出演を果たすなど、この数年でその注目度は一気に高まっていると言えます。
2017年4月には1stフルアルバム「人生の使い方」リリースツアーファイナルをソールドアウトで成功させ、同年12月には2ndアルバム「発見と疑問」リード曲「アウトフォーカス」のMVが100万再生を突破するなど、ブレイクまで秒読み段階まで来たHalf time Old。
その魅力を、楽曲を通して紹介します。
躍進のきっかけ、Half time Oldの代表曲”アウトフォーカス”
2018年8月時点で120万再生を突破し、Half time Oldにとって最大の代表曲となった「アウトフォーカス。
アコースティックギターのカッティングと耳に残るリードギターのフレーズ、軽快なリズムでイントロから一気に引き込まれる、渾身のキラーチューンです。
疾走感のある曲調の一方で、歌詞では報われない現実や閉塞感の漂う現代社会への皮肉や、その中での「僕ら一人ひとりがドラマだ」という思いが高らかに叫ばれていて、難しい表現を使わずストレートにメッセージを歌うことで直球のインパクトが生まれています。
音楽としての目新しさを追求するのではなく、J-ROCKとしてどこまでも純度を高めることで「王道の名曲」として形作られたこの曲は、Half time Oldがバンドとして大きく躍進するきっかけになりました。
キャッチーな王道ギターロックバンドサウンド”『0』”
「アウトフォーカス」と同じくHalf time Oldの2ndアルバム「発見と疑問」に収録された『0』。
軽快さが印象的な前者と比べると、この『0』はより鋭く尖ったサウンドが展開されて、オルタナティブロックバンドとしての一面が強調されています。
そんな中にもHalf time Oldの個性ともいえるキャッチーさはしっかりと表れていて、王道のギターロックとして耳に残ります。
サウンド面だけでなく、歌詞のメッセージ性にも注目です。
大人になっていくことへの諦め、忘れていく過去の思い出や景色、未来への不安、様々な感情が渦巻いて、10代、20代の感情を大きく揺さぶってきます。
「一日先でたむろする不安にどう向かえばいい?」「単三で動く時間なんて嫌になんな」といった、独特の感性の表現も印象的です。
軽快でポップなHalf time Oldの一面”アンチヒーロー”
激しく疾走感のある楽曲だけでなく、ポップな表情を見せる曲もHalf time Oldの魅力のひとつです。
ダンサンブルなリズムセクションと軽快なカッティングの中でちょっと残念な男の日常と恋が歌われるこの曲は、どこかコミカルで、少しおどけたような彼らのお茶目な一面を見せてくれます。
こういった曲調を聴かせることもできるという、バンドとしての多彩さを感じさせる一曲です。
初期の時点で完成されたバンドの色”嵐の中で貴方に向けた歌”
「嵐の中で貴方に向けた歌」は、2014年4月に公開されており、初期から知られている代表曲のひとつです。
2018年8月現在から4年以上前の作品ということで、演奏もパフォーマンスもどこか粗削りで若々しい部分があるこの曲。
ですが、その中にも王道邦楽ロックとしてのキャッチーさやシニカルで表現力豊かな歌詞など、現在のHalr time Oldにつながる個性はしっかりと表れています。
バンドとしての色が、初期の頃からしっかりと完成されていたことが分かる一曲です。
以上、Halr time Oldの魅力を紹介しました。
彼らの楽曲は、音楽としての新しさという点では、あまり特徴的なポイントはないかもしれません。
ですが、王道の邦楽ギターロックとして圧倒的に研ぎ澄まされたクオリティ、そして鬼頭のボーカルや歌詞のセンスといった決してありきたりではない個性が組み合わさって、「この音楽を必要としている人は間違いなく大勢いる」と感じさせられます。
次世代の邦楽メジャーシーンのど真ん中を進んでいくであろうバンド、Half time Oldのさらなる活躍に、要注目です。
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