大阪発ダウナーギターポップ"DIALUCK"
画像出典:https://youtu.be/uW-DWYkS03w
DIALUCKは、2015年から大阪を拠点に活動しているロックバンドです。
ギターポップやオルタナティブロック、ヒップホップなどの影響を色濃く受けたダウナーでどこか影のある楽曲の数々によって、全国のインディーズシーンで注目を集めています。
作詞作曲者のVo.Gt.ハルはインタビューなどで「明るいバンドや明るい曲が苦手」だと語っていて、そんな感性を体現した、心地よくもどこかほの暗い雰囲気がDIALUCKの曲の特徴となっています。
ちなみに、バンド名の由来は、あの人気ゲーム「ドラゴンクエスト7」に登場した町「ダイアラック」だそうです。
このダイアラックのストーリーは、作中でも特に悲劇的なエピソードとしてゲームファンからは広く知られています。
軽快で耳に心地よいギターポップを鳴らしながらも、静かな憂いも垣間見える彼女たちの音楽。
その魅力を紹介していきます。
DIALUCKらしい心地よいギターポップ”あの街まで”
「あの街まで」は、DIALUCKの代表曲として知られています。
全国流通されている1st mini album「A First Aid Kit」に収録されているこの曲は、イントロからゆったりと浮遊感の漂うクリーンギターのサウンドが魅力的です。
そこにVo.Gt.ハルの少女的でメロウなボーカルが重なっていき、清涼感と孤独感を両立させた不思議な寂しさを感じさせます。
サウンドやメロディに加えて、「君の待つあの街まで行こう」「昨日に バイバイしながら」といった歌詞のワードも、寂しげでノスタルジックな風景を連想させて印象的です。
この切なくも心地よいギターポップサウンドと、歌詞が形作る空気感こそが、彼女たちらしい魅力だといえます。
憂いのあるDIALUCKの世界観の魅力”セーシュン”
「あの街まで」と同じく、1st mini album「A First Aid Kit」に収録されている「セーシュン」。
静かに刻まれるギターフレーズとリズミカルなドラム、ベースがほろ苦い雰囲気を演出し、その中で「青春」の景色が歌われるミドルナンバーです。
「スカートについたシミ」「あいつがほしい」「愛情の行く末を 青春の結末を」といった歌詞のワードの数々からは、どこか危うくて後ろめたい恋の影が垣間見えます。
思春期ならではの葛藤、焦燥、気だるさといった、爽やかで甘酸っぱいだけではない青春時代の影の一面を感じさせる詞世界です。
ほろ苦サウンドと艶やかな歌詞が合わさって、まるでちょっぴり背伸びして大人になろうとしている少女のような不安定さを感じさせてくれます。
DIALUCKというバンドが持つ憂いのある世界観が前面に押し出された一曲です。
ギターポップの魅力をシンプルに引き出した”月明かり、浮かぶ君”
最後に、2018年2月に開催されたDIALUCKのワンマンライブでの「月明かり、浮かぶ君」のライブ音源を紹介します。
ハルによる弾き語りスタイルで披露されたこの曲では、DIALUCKのギターポップの魅力が、おそらく一番シンプルな形で引き出されています。
歌詞のテーマは「恋人との別れ」となっていて、月明かりが輝く景色の中で、もう隣にいない「あなた」のことを思うストーリーが切なくくり広げられます。
そんな歌詞を絞り出すように歌い上げるハルのボーカルは、ダウナーで低テンションな中にも、真摯な熱量を感じさせます。
淡々と憂いをもって歌われる他の曲とは、また違ったバンドの良さが表れた一曲です。
会場・通販限定販売として、2018年8月11にリリースされたばかりのシングルに収録されているこの曲。
音源版の方も要チェックです。
以上、DIALUCKの楽曲の魅力を紹介しました。
ダウナーなギターポップサウンドと憂いのある歌詞で、独自の気だるげな世界観を作り上げるDIALUCK。
ここ最近ブームになっているストレートなガールズロックバンドとはまた違った、浮遊感のある低テンションな音楽性が魅力です。
2018年9月には、東名阪と仙台、福岡の5大都市でのワンマンライブも控えている彼女たち。
是非一度この音楽に触れて、心地よい浮遊感に浸ってみてください。