Column コラム

ボカロP/カバー動画…多様化するプロミュージシャンの目指し方

昔はプロミュージシャンの目指し方といえば、「大手レコード会社と契約して、メジャーデビューする」というのがほぼ唯一の方法でした。

メジャーレーベルのバックアップでテレビや雑誌などのメディアにプロモーションをかけて、CDを売ってオリコンチャートにランクインする…それができなければ、アーティストとして知名度を獲得していくことはほぼ不可能な時代でした。

 

ところが、今はインターネットの発達によって、デモテープやオーディションなどでレコード会社にアプローチをかけなくても、個人活動で大きな知名度を獲得し、プロミュージシャンになることができるようになりました。

中には、ライブハウスでの地道なライブ活動などを経ずに有名になってしまうミュージシャンもどんどん現れています。
ニコニコ動画でボーカロイドを使用したオリジナル曲を投稿しているボカロPなんかも典型的な例ですね。

 

今回は、そんな「多様化するプロミュージシャンの目指し方」を、成功例と合わせて紹介していきます。

ボカロPからプロミュージシャンへ

およそ10年前の「初音ミク」の登場以来、「ボーカロイド音楽」の文化はインターネットを中心に広まってきました。

合成音声をボーカルに用いるボカロ曲は、賛否両論を呼びながらも若い世代を中心に人気を集め続けています。

 

そして、そんなボカロ曲を作る「ボカロP」と呼ばれるクリエイターの中には、知名度を高めて、自身がミュージシャンとして活動する人も出てきました。

米津玄師やバンド「ヒトリエ」のwowaka、作曲家のSupercellなどは、代表的なボカロP出身アーティストとして有名ですね。

 

最近では、ボカロP「バルーン」として名をはせた須田景凪(すだけいな)がシンガーソングライターとしての活動を始め、若い世代を中心に一気に話題を集めました。

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ニコニコ動画やYouTubeのような動画サイト、TwitterなどのSNSを使うことで、個人でも自分の音楽を世界中に公開・宣伝できる現代。

ボカロPとして、自宅でボカロ曲を作ってネットにアップすることでプロミュージシャンへの道を開くのは、今や一般的な選択肢のひとつとなりつつあります。

「カバー動画」で知名度を獲得してからミュージシャン活動へ

ネット上での音楽活動の選択肢はボカロPだけではありません。
TwitterやYouTubeなどで有名曲・人気曲のカバー動画を投稿して、それが人気を博して知名度を高めてから、プロミュージシャンとしての活動に活かすアーティストも増えています。

 

たとえば、ドラムの「叩いてみた動画」でTwitterやYouTubeを中心に人気を集めていた「舞輝どらむす」さんは、Twitterのフォロワー数が数万人になるほどの知名度を獲得した後、バンド「Yullie-Echo」の活動を開始しました。

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Yullie-Echoは活動歴がまだあまり長くないバンドにも関わらず、Twitterフォロワー数千人、MVの再生回数も数万回という好調なスタートダッシュを切っています。

 

SNSの拡散力に着目した「カバー動画」からの知名度アップは、プロミュージシャンとしての活動の大きな足がかりになることもあります。

ボカロPにも共通!話題になるMV作りで「拡散」を狙う

カバー動画と同じく、SNSや動画サイトの拡散力に焦点をあてた活動方法が、「話題になるようなMV(ミュージックビデオ)を作り、それが評判を呼んでアーティストの知名度も上がる」という手法です。
音楽に対して、良い映像をつけることで話題、拡散を狙うのはボカロPにも共通していますね。

 

全国流通盤をリリースして最近話題になっている福岡発のバンド「ユアネス」は、Twitterで話題になった短編漫画「色の見えない少女」をテーマにした楽曲を原作者によるイラストMVで公開し、それが広く拡散されたことで飛躍的に知名度が上がりました。

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他にも、最近メジャーデビューを果たした「嘘とカメレオン」は、Gt.Cho.渡辺さんのぽっちゃりなビジュアルと荒ぶるギタープレイがインパクト大のMVを公開し、それがわずか半年で150万回近く再生されるほどの話題を呼んだことが、バンドの大きな転機になりました。

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ミュージシャンにとってプロモーションの要となるMVは、インターネットの発達によってその重要性がますます大きくなっていると分かりますね。


以上、現代ならではの「プロミュージシャンの目指し方」とその成功例を紹介しました。

 

ボカロPだけに留まらず、どの例も、「インターネットを活用して知名度を獲得し、それをCD売上やライブ動員につなげていく」という活動スタイルになっていて、このスタイルが今のスタンダードになりつつあると分かりますね。

 

時代の変化によって、音楽活動のかたちも変わっていっています。
バンドメンバーが見つからずに悩んでいる方はボカロPとして音楽活動を行うことも1つの手段かもしれません。

これからミュージシャンを目指している方は、ぜひ参考にしてみてください!

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