福岡の一流ジャズミュージシャンが集まる音楽イベント!
ミュージシャン主催の音楽の祭典
今回のライブレポートは2015年8月21日にみらいホールで開催された Music Carnival in “電気ビル共創館 みらいホール” 。
このイベントは普段別々に活動しているミュージシャンがジャンルの枠を超えて様々なグループで演奏する音楽イベントだ。
今回 2014年に開催された第1回目が好評だったため2回目の開催となった。
みらいホールが一夜限りのライブハウスに変身し、総勢17名が出演したこのイベントの様子を当サイト撮影のライブ動画を中心にお届けしたいと思う。
福岡を中心として最前線で活躍するジャズミュージシャン達
イベントのスタートを飾ったのは田口悌治率いる「田口悌治グループ」。
ギター、ベース、ドラムのスタンダードなコンボジャズだが、 まるでギターで歌っているかのように感じる演奏だった。
ベースソロやドラムソロなどもあり、客席からはその都度拍手が巻き起こっていた。
動画で演奏している曲「Moment's Notice」 は必聴。
ジャズの楽しさに、ついつい夢中になってしまう。
ジャズつながりだと月・森・桜が演奏した 「Fly me to the moon」も印象的だった。
多くのミュージシャンがカバーしているこの名曲だが、女性3人での演奏と歌により、非常に華麗で綺麗な印象の楽曲に変化を遂げた。
曲の後半では客席から自然と手拍子が巻き起こり、ゆったりとした楽しい時間が流れた。
また、ベーシストの丹羽肇と森しのぶのデュオで、ベースのみで演奏した「黒いオルフェ」はこのイベントならでは。
普段、ベースだけの曲演奏はなかなか見ることができない。
福岡でも指折りの実力を持つ2人のベーシストが掛け合って演奏する姿を見れたことは貴重な体験だった。
3人のギタリストがそれぞれ違う種類のギターで共演した「Here, There and Everywhere」 は、優しくゆったりとしたメロディに酔ってしまいそうな程だ。こちらも様々なミュージシャンが一同に会するこのイベントでしか聴けない貴重なトリオだろう。
西村和馬がバンドを率いて歌った「Georgy Porgy」は衝撃的であった。
切なくなるようなピアノのイントロ、西村和馬の力強い歌声、中嶌真平のメロディアスなギターソロなど、 原曲とは全く違うアレンジに夢中になって聞き入ってしまう。
プロのジャズミュージシャンによる、音楽の祭典ならではの一曲であった。
会場を巻き込んだサルサダンス
今回のライブで最も会場が盛り上がったのはサルサステージだ。
パーカッショニストのSakuraが観客を立ち上がらせて「モリエンドカフェ」を歌い始めると、 客席からは歓声が飛び、多くの観客が踊り始めた。
ジャンルの枠を飛び越えた今回のイベント、楽しみ方も人それぞれでしたが、 サルサで子供からお年寄りまでが一緒になってダンスする光景に音楽の力を感じた。
そして、フィナーレへ
フィナーレでは全出演者がステージへ上がり名曲「Mas que nada」を演奏した。
今日まで多くのミュージシャンがカバーしてきたこの名曲だが、 この日のライブでは総勢17人のアーティストによる各パートごとのソロ回しがあった。
名前が呼ばれるごとにソロを演奏し、その度に客席から歓声が上がる光景が印象的だった。
最後は観客が総立ちになり、大盛り上がりん中イベントの幕が降りた。
今回のイベントでは、座って飲食を楽しみながらゆったり音楽を聞く人、 立って踊って歌って一緒に盛り上がる人、様々な音楽の楽しみ方ができるイベントだったように思う。
普段企画などを行わないミュージシャンがイベント企画することは大変なエネルギーを使う。
しかし、「楽しんでもらおう!」という気持ちは少なくとも今回来場した方たち全員には伝わったのではないだろうか。
このような、分け隔てなく多くの人が楽しめるイベントが増えていくことで、地場の音楽シーンはますます盛り上がっていくと思う。
今回本イベントに出演した全てのミュージシャン達。これからもライブ音楽シーンの最前線で活躍する姿を期待したい。
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