バンドのレコーディング費⽤や準備⽅法のまとめ
CDを作るために必要不可欠なのが、「レコーディング」です。
スタジオで各パートの音を録って、曲を音源として形にしていく……そんな録音作業は、バンド活動の醍醐味のひとつですよね。
ですが、音源を作るためには「多くのお金がかかる」という、考えるのを避けては通れないポイントもあります。
そこで、今回はこの「バンドのレコーディングにかかる大体の費用」を解説し、取り組むべき準備なども併せて紹介していきます。
バンドのレコーディングにかかる主な費用
レコーディングスタジオの使用料
バンドの録音でまずかかる費用が、「スタジオの使用料」です。
レコーディングは「ドラムやアンプにマイクを立てて音を録りながら、録った音をエンジニアブースで管理していく」という大掛かりな作業になるので、ここに一番多くの費用がかかります。
大体の目安としては、「1時間で5000円」ほどが相場になっていて、ここにエンジニアさんの担当料も含まれていることが多いです。
また、「12時間パック5万円」や「2日間パック8万円」など、パック料金があるスタジオも多くなっています。
スタジオや方法にもよりますが、大まかに「1曲あたり3~5万円」の料金がかかると考えておけばいいでしょう。
ミックス・マスタリングの費用
レコーディングが終わったら、録った音を編集して、ひとつの音源の形に仕上げていく「ミックス・マスタリング」という工程があります。
これもスタジオでエンジニアさんにやってもらう職人的な作業になるので、それなりの料金がかかります。
バンドの編成や曲数、商業レベルのクオリティを目指すかデモレベルでいいのか等、条件によって大きく変わりますが、およそ「1曲あたり1~3万円」ほどがかかると考えておきましょう。
(レコーディング後)CDのデザイン費用やプレス費用
レコーディングとミックス・マスタリングが終わったら、最後に「CDをバンドの作品としての形に仕上げる」ための工程が必要になります。
具体的には、CDジャケットなどのデザイン費、CDをパッケージングして手元に届けてもらうプレス費がかかります。
ジャケットデザインは自分たちでやってしまう場合もあれば、本格的にこだわって、デザイナーさんに依頼して数万円の費用をかける場合もあるでしょう。
また、CDプレスはケースの形や歌詞カードのページ数、依頼するプレス業者などにも左右されますが、「数百枚で4万円~7万円」ほどかかるのが一般的です。
レコーディングに向けてバンドでやるべき準備
多額のお金がかかるレコーディングですが、バンド側が事前にしっかりと準備することで、その費用は大きく抑えることができます。
ここからは、バンドが録音本番に向けてやるべき準備を紹介します。
「プリプロ」でバンド全体の音を最終調整
実際に録音作業に臨む前に、録る曲をしっかりと確認する「プリプロ」という作業をするようにしましょう。
曲を最初から最後まで客観的にしっかりと聴いて、それぞれのパートの音やバンドアンサンブルにおかしなところがないかを確認するのは、レコーディングをスムーズに進めるために必要不可欠な作業です。
スマホでスタジオ練習を録音するかたちでもいいし、DTMができる人がバンドメンバーにいれば、打ち込みや宅録でざっくりとラフ音源を作ってみると尚いいでしょう。
演奏しているときは違和感がなくても、改めて各パートを録って合わせてみると、意外な破綻ポイントが見つかることも多いです。
録音本番の場でタイムロスすることがないように、しっかりプリプロをするのは、費用節約の基本です。
クリック(メトロノーム)に合わせてバンドで演奏する練習
実際の録音では、クリック(メトロノーム)の音に合わせて各パートを録っていくのが一般的です。
この「クリック音を聴きながら正確なテンポで演奏する」というのは意外とコツがいるので、メンバー各自がしっかり個人練習をして慣れておくといいでしょう。
また、時間・お金を節約する方法として「ドラムとベース、バッキングギターの音を同時に録音」といったことができる場合もあります。
各パートをひとつずつ録っていくよりも圧倒的に時間とお金を節約できるので、可能なら是非挑戦してほしい方法です。
「クリックと他メンバーの音を同時に聴きながら演奏する」というのも少し慣れがいるので、スタジオ練習でスピーカーからメトロノームを流して「バンド全員でクリックを聴きながら演奏する」などの練習をやっておくと、レコーディングのときもスムーズに複数パート同時に録ることができます。
以上、「バンドのレコーディングにかかる費用」の目安を、費用節約のコツと合わせて紹介しました。
多額のお金と時間がかかる録音ですが、苦労の結果「自分たちのオリジナルCDが完成する」という喜びは格別です。
また、本格的な音楽活動をやっていく上では、ライブ物販やCDなどで販売できる商品としてのCDを作るのは重要なことです。
是非、本格的な録音とCD制作に挑戦してみてください。
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