「シューゲイザー」というジャンルを知ってほしい
「シューゲイザー」という音楽ジャンルを知っていますか?
音楽好きな人なら知っている人も多いはず。
轟音、ノイズ、フィードバック、浮遊感、甘いメロディ、囁くようなボーカル。
いつの時代も決してメインストリームにはなれませんが、熱狂的なファンが多いジャンルでもあります。
今回はそんなシューゲイザーの魅力をより多くの人に知ってもらいたい!ということでご紹介していきたいと思います。
夢中になりすぎると、他のジャンルの音楽を聞けなくなってしまうくらい中毒性があります。
ぜひ、シューゲイザーに興味を持ってください!!
シューゲイザーってそもそも何?
1980年台後半~1990年台前半にイギリスで生まれた音楽です。
音楽の歴史から見ると本当に極々短い期間しかムーブメントは起こっていませんが、後の世代に大きな影響を与えました
名前の由来
シューゲイザーという名前の由来には諸説ありますが、一般的には「靴 shoe を凝視する人gazer」という説が濃厚です。
ギタリストが足元に並べたエフェクターを操作するのに夢中で前を向く暇がないとか、
ボーカルがひたすら床に張った歌詞カードを眺めていたことを揶揄したのがシューゲイザーという名前の由来のようです。
内向的な音楽が多いこのジャンルを指す言葉としてはピッタリですよね!
音楽的特徴
そんなシューゲイザーは、とにかく発振寸前まで歪ませた轟音ギターや、夢の中に居るような浮遊感、
甘く抑揚のないメロディ、覇気のないボーカルが音楽的な特徴としてよく挙げられます。
そして、シューゲイザーバンドに非常に多いのが男女ツインボーカルです。
女性ボーカルのオクターブ下で男性ボーカルが歌うことによって、より幻想的な浮遊感を演出するバンドをちらほら見受けます。
落ち着きたいときにシューゲイザーバンドの曲を聞くと、思考が深く沈んでいくような錯覚を感じることができるのでオススメです!
伝説的なアーティスト
My Bloody Valentine
シューゲイザーを語る上で欠かせないのが1991年に発表されたMy Bloody Valentineの2nd Album『loveless』。
このアルバムにシューゲイザーの全てが内包されていると言っても過言ではありません。
ちなみに『loveless』を制作したことで、当時所属していたレーベルが倒産に追い込まれたとかなんとか。
『loveless』を聴くと、あまりの完成度の高さにそんな逸話でさえも真実味を帯びてきます。
ぜひ、シューゲイザーの特徴である轟音とノイズが詰め込まれたこのアルバムを最初から最後まで聴いてみてほしいです。
このアルバムがある意味ではシューゲイザーの最高峰であり、後の世代が目指している一種の目標となっている節もあるので、
古臭さを全く感じることがないです。
きっと、まるで誰かの夢の中にいるような内向的な世界の浮遊感に夢中になること間違いなし!
slowdive
シューゲイザー好きの間では知らない人は居ないであろうバンド。
前述のMy Bloody Valentineとはレーベルメイトでもありました。
儚くどこか憂いを秘めているような楽曲が印象的なバンドです。
今年の日本でも、フジロックに出演したことで話題になりました。
また、22年ぶりに新譜をリリースしたことでも記憶に新しいですよね。
日本で独自進化!若手の邦シューゲイザーバンドを聴いてほしい!
伝説的なバンドの音楽が素晴らしいのはもちろんのことですが、
やっぱり日本人のバンドの方が親しみが持てますよね!
ちなみに、日本のシューゲイザーバンドはドリームポップと混ざったような進化を遂げてより聞きやすく儚くなっています。
17歳とベルリンの壁
筆者がとにかく大好きなバンド。
1st mini Albumの『Aspect』は本当に頭がおかしくなるくらい聞き込みました。
2013年に東京都内を中心に活動を開始した彼らは、男女ツインボーカル、ツインギターのシューゲイザーのお手本のような編成のバンドです。
ずっと繰り返されるミニマルなリフ、ポップながらも儚げなメロディ、重なる2人のボーカル。
何もかもが切なさを想起させています。
『Aspect』に収録されている「終日」はこれ以上ないくらいの名曲。
個人的には3曲目の「27時」がお気に入り。
2nd mini Albumの「Reflect」からはドリームポップよりもシューゲイザー色が濃くなった印象を受けます。
リード曲の「プリズム」は必聴!
Twitter:https://twitter.com/17berlinwall
softsurf(ソフトサーフ)
続いて紹介するのは名古屋を中心に活動している5人組シューゲイザーバンド”softsurf”。
余談ですが、最近名古屋でシューゲイザーが盛り上がっている気がします。
そんな土壌の中、2016年1月に活動開始したばかりのsoftsurfですが、かなり話題に登ることが多くなっています。
彼らもやっぱり男女ツインボーカルで、深いリバーブをかけて幻想的な雰囲気を作り出しています。
1st E.P 『Into the Dream』は純粋培養のシューゲイザー/ドリームポップが詰め込まれています。
1曲目の「Blue Swirl」は轟音ギターの上に漂うようなボーカルが心地良い楽曲なのでぜひシューゲイザー入門編として聴いて欲しいです!
番外編:シューゲイザーバンドの機材
シューゲイザーバンドの面白いところは、なぜか揃いも揃ってみんな同じようなギターを使うということです。
”ジャズマスター”や”ジャガー”のようなシンクロナイズドトレモロ機構が搭載されたギターが頻繁に使用されます。
ここにもMy Bloody Valentineのケヴィンの影響が色濃く出ているとも言われています。
シューゲイザー独特のあの音程が不安定な浮遊感のあるギターはアームを持ちながら弾いて出しているようです。
また、何故かBIG MUFF(ファズ)が異様なくらい人気です。
発振寸前の深い歪みはMUFFで作っているシューゲイザーバンドは非常に多いようです。
そこにさらにReverseReverbをかければ、My Bloody Valentineっぽいサウンドが作れますよ!!!
今回はシューゲイザーというジャンルをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか???
メインストリームにはなれないジャンルだからこそ、バンドもお客さんも一体となって1つの空間を作り出せる魅力があります。
ちょっとでも興味持った方は音源をどんどん聴いて、お気に入りのバンドを見つけてライブに行ってくださいね!!!
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