ボカロックのおすすめ曲「キタニタツヤ/こんにちは谷田さん」
画像出典:https://youtu.be/1W8mq9DKEO4
ボカロP「こんにちは谷田さん」として一躍有名になり、現在はコンポーザーやアレンジャーとしても活躍しているキタニタツヤ。
インターネット上を中心に、今注目を集めているアーティストの一人です。
そんなキタニタツヤ/こんにちは谷田さんの音楽の特徴は、オルタナティブロックを主軸にした正統派ロックサウンドです。
「ボカロ音楽+ロック」、いわゆる「ボカロック(VOCAROCK)」というジャンルに属するキタニタツヤの音楽は、バンドサウンドなどが好きな層の人気を集めてきました。
そんなキタニタツヤ/こんにちは谷田さんのおすすめの曲を紹介していきます。
オルタナティブ色の強いボカロック曲のおすすめ
キタニタツヤの魅力は、オルタナティブロックの色が強いボカロ曲で一番発揮されています。
2018年4月に公開された「悪魔の踊り方」では、そんなキタニタツヤの音楽性が前面に押し出されています。
リズミカルながら重厚なビートを刻むドラムを中心に、ちょっぴりサイケなサウンドも印象的なこの歌。
難解でシニカルな歌詞も合わさって、薄暗い世界観が漂っています。
キタニタツヤの世界観に初めて触れるときにもおすすめの、正統派ボカロックです。
キタニタツヤ初のVOCALOID殿堂入り(ニコニコ動画10万再生)を果たした「芥の部屋は錆色に沈む」も、彼のボカロックの世界観を体感できます。
イントロからまるで洋楽オルタナティブロックのようなギターが鳴らされるこの歌は、「これが何者にもなれない僕らが見ている未来」という歌詞も相まって、焦燥感や葛藤を感じさせられます。
3Dアニメーションで描かれた退廃的なMVも見どころで、歌詞の一言ひとことに集中しながら、曲と映像を合わせて楽しむのがおすすめです。
疾走感あふれる王道ボカロック曲も
重たいオルタナティブロックが持ち味のキタニタツヤ/こんにちは谷田さんですが、ボカロらしい軽快な歌もあります。
キタニタツヤの初期を代表することで有名な「落下ウサギと寡黙な傍観者の手記」は、疾走感のある4つ打ちが印象的な正統派ボカロックです。
キャッチーなメロディと錆びた刃のような殺伐とした歌詞で、どこかダウナーなロックナンバーに仕上がっています。
こちらもキタニタツヤの初期に人気を集めた「初夏、殺意は街を浸す病のように」。
ボカロック特有の駆け抜けるような疾走感がありながら、そのリズムやコード使いにはジャズのようなエッセンスも含まれていて、キタニタツヤの作曲家としての幅広さを感じさせられます。
独特の言葉遣いの歌詞もキタニタツヤのポイントですが、内省的な小説のようなストーリーにも、そんな彼の魅力が表れています。
シューゲイザー色の強い曲もキタニタツヤの魅力
ボカロPとしては珍しく、シューゲイザー色の強い歌が多いのもキタニタツヤ/こんにちは谷田さんの音楽の特徴です。
この「波に名前をつけること、僕らの呼吸に終わりがあること。」は、そんなキタニタツヤのシューゲイザーソングの代表格です。
穏やかな爽快感と突き抜ける疾走感を併せ持ったこの曲は、聴いているとノスタルジックな気持ちになります。
派手さや高揚感だけでなく、こんな切ないボカロックもおすすめですよ。
「君が夜の海に還るまで」は、「波に名前をつけること、僕らの呼吸に終わりがあること。」と比べてもさらにシューゲイザー色の強く出ています。
イントロから歪んだギターの多重サウンドが壁のようにくり広げられて、奥行きと浮遊感のある音の中に沈んでいくようなボカロックです。
映画のような実写MVと合わせて、その世界観にじっくり浸るのがおすすめです。
正統派オルタナティブロックから疾走感のあるボカロらしさ、そしてコアなシューゲイザーまで、様々なジャンルの楽曲で「ボカロック」の新しい可能性を切り開いていくキタニタツヤ/こんにちは谷田さん。
ボカロ音楽界でも唯一無二の個性を持ったボカロPとして、これからますます人気を高めていくでしょう。
さらに、アレンジャーやバンド「sajou no hana」としての活動など、ボカロ音楽の枠を超えて活躍を見せていて、さらに期待が高まります。
そんなキタニタツヤ/こんにちは谷田さんが描くおすすめのボカロックたちを、ぜひ一度体感してみてください。
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