ミュージックビデオとは バンドとリスナーを繋ぐ「架け橋」
皆さんは気になるバンド・アーティストを見つけたら何をしますか?
例えば、ネットでバンド名を検索してホームページを見て、どんな人がどんな曲をやっているのか調べると思います。
実際、HPまで行き着く前に、Youtubeでバンド名を検索し、ミュージックビデオを見て映像と共に曲を聞くパターンが圧倒的に多いように感じます。
メジャーでもインディーズでも多種多様なミュージックビデオが作られている現在。
今回は、バンドが音楽活動をする上で音源だけではなく、映像の制作が必須なのかご説明します。
バンドにとってミュージックビデオを作る意味とは
バンドにとってミュージックビデオとは、自分たちの楽曲を視覚と聴覚の両面で表現できる手段です。
映像を作ることによって、どんな人たちが演奏しているのか、曲にどんな世界観を持たせているのかを分かりやすく伝えることができます。
いわばバンドにとっての看板のようなものなんです!
映像は画像や文字と比べて、記憶に残りやすく、多くの情報を短い時間で伝えることができます。
MVがバンドの看板となり、TwitterなどのでSNSで拡散してもらいやすくなるという効果もあります。
SNSがここまで発達した現在では、もはや音楽活動を行う上ではMVの制作は必須と言っても過言ではないでしょう。
そして…単純に憧れのあのバンドのようなかっこいい映像を作りたい!という気持ちもあると思います。
映像で自分たちの演奏シーンをかっこよく撮影・編集してもらうのは純粋に嬉しいし楽しいですよね!
イメージを大事にするバンドマンだからこそ、かっこいい映像を作りたいと思うのは必然ではないでしょうか。
リスナーにとってのミュージックビデオとは
ここまで、バンド側におけるMVの存在意義をご説明しましたが、リスナーにとってMVとはどのような存在なのでしょうか?
皆さんは気になったバンドを見つけたときどのような行動を起こしますか?
Googleで検索してHPを見るかもしれないし、Twitterでアカウントを探すかもしれませんね。
あくまでも個人的な所感ですが、私は「Youtubeでバンド名を検索する」人が多いように思います。
どんな人たちがどんな音楽をやっているのかということが凄く気になったときに真っ先に見るのがMVです。
正直なところ、定点で撮ったような音質も悪いライブ動画をアップしたところで本人たち以外誰も見ないだろうと思います。
むしろ、「あ、所詮このレベルの活動しかしてない趣味バンドなんだな」とレッテルを貼られてしまうこともあるでしょう。
気になってくれた人が居てもそこでスルーされたらもったいないですよね。
また、中にはMV先行でバンドに興味を持って他の曲も聞いてさらにライブにも足を運ぶという人も居ます。
例えば、”岡崎体育”はミュージックビデオのことを散々皮肉った「MUSIC VIDEO」という曲のMVを公開したことをきっかけに注目度が高まり、
多くのファンを獲得するに至りました。
音楽活動をするなら一人でも多くのファンが欲しい!と思うのは当たり前です。
たくさんの人に共感してもらい、拡散してもらうためにも音源とリンクした映像は必須でしょうね。
ミュージックビデオの種類
MVの必要性についてバンド目線とリスナー目線の両方からお話しました。
では、いったいバンドはどのような内容の映像を作ればいいのでしょうか?
今現在、世の中に溢れているMVは大まかに以下のように分類できると思います。
- ライブ映像を使用したもの
- 演奏シーンとインサートカットを織り交ぜたもの
- 斬新なアイデアと切り口の企画モノ
- リリックビデオ
順を追ってご説明していきます。
ライブ映像を使用したミュージックビデオ
これはあまり説明しなくても分かりやすいですよね。俗に言う”ライブPV”です
単純に音源にライブの映像を当てはめて作った映像です。
「自分たちはライブのパフォーマンスや熱が売りなんだ!」というバンドにオススメです。
ライブPVは一見、簡単に作れそうな気がしますが、カメラの台数をかなり確保しないとつまらない映像になりがちです。
また、フロアーががらっがらだと逆効果なので、エキストラや協力者も大量に必要になります。
△ a flood of circle「the beautiful monkeys」
こちらは"ガンガン酒を飲んで暴れまくってくれる人限定”という条件でエキストラを事前に募って作られたミュージックビデオです。
a flood of circleというバンドの勢いやライブの熱さが凄く伝わる映像だと思います。
このように、”ライブPV”とはライブを売りにしているバンドにこそオススメだと言えるでしょう。
△ リーガルリリー「リッケンバッカー」
個人的に凄く好きな曲です。これは曲の良さと声のインパクトがあってこそここまで再生されたのだと思います。
普通はライブPVでここまで再生されることはないので、”バズる”ためには曲の良さというものが大前提にあるなと思った事例です。
リスナーの目と耳はしっかりと「いい音楽とは何か」を見極めているなと思いました。
ライブPVは先ほども述べたように、ちゃんと作ろうと思うと意外に大変なので、そこはしっかりと事前に考えた上で行いましょう!
演奏シーンとインサートカットを織り交ぜたミュージックビデオ
MVとは何か?と考えたときに、これが最も一般的なフォーマットだと思います。
世の中にありふれすぎてて、特に語ることもないくらいです。
よっぽど面白いシチュエーション、面白いインサートカットで構成しないと、他のバンドの映像に埋もれてしまうかもしれません。
△ UNISON SQUARE GARDEN「シュガーソングとビターステップ」
こちらは演奏シーン+インサートの女性のシーンで構成されている一般的な構成ですが、
演奏シーンの画面の傾きが女性の心理状態とリンクしているという演出になっています。
ちょっとした仕掛けがないと、ありふれた映像になってしまうのでご注意を。
斬新なアイデアと切り口のMV
△ Jamiroquai 「Virtual Insanity」
多くの人にミュージックビデオを見て、なおかつ拡散までしてもらうためには「コレは何だ!?」と能動的に興味を持ってもらうことが必要です。
広告だって、TVCMだって同じ考え方で制作します。
例えばこのJamiroquai 「Virtual Insanity」はMVとしてよりも、面白い映像作品として有名ですね。
初見では「床が動いてる!?」「部屋が傾いている!?」「どうなってんだ!?」と?マークが頭に浮かびます。
視聴者にそのように思わせたらもう勝ちですね。その時点で強烈に記憶に残っていきますから。
ちなみに、この映像は床が動いているわけじゃなく、壁の方が動いています。アイデアの勝利ですね。
また先ほど例に出した岡崎体育は、「MVあるあるネタ」を集めて人々の共感を得る企画で映像を制作したことで話題になりました。
△ 岡崎体育 「MUSIC VIDEO」
散々、色々なバンドのミュージックビデオを見ているリスナーの誰もが思っていることを曲にした上で映像化しています。
「共感」を広く集めることによって大拡散され、結果的に”バズ”につながったいい例です。
リリックビデオ
△ BUMP OF CHICKEN「記念撮影」
リリックビデオとは、歌詞を画面上に映し出し、関連する映像やCGを当てはめていくという内容の映像のことです。
BUMP OF CHICKEN「記念撮影」のリリックビデオは楽曲の良さ、歌詞の良さ、映像(CG)の良さが三位一体となってるいい例です。
他にもメンバーが全然出演しないミュージックビデオの制作手法があります。
それは「ひたすら可愛い女の子を映し出す」ことです。
△ 17歳とベルリンの壁「終日」
△ 17歳とベルリンの壁「プリズム」
私が個人的に大好きなバンドです。言いたいことは映像を見て察してください。
「終日」の映像は素人がスマホで撮ったような雰囲気ですが、それもまた彼女の魅力を引き立てていて素晴らしいですね!
そして、やはり前提には曲の良さが来ていると思います。いい曲じゃなければこんなに見られることもないでしょうし。
幕間:Youtubeにアップしたミュージックビデオのサムネイルについて
音楽好きの皆さんは、Yotutubeで好きなバンドのMVを見たりすることも多いと思いますが、右側に関連動画が表示されている欄がありますよね。
実は、関連動画の欄から他の動画を見る人がかなり多いんです!!そのときに何を基準にして動画を選んでいるのでしょうか。
答えは”サムネイル”です。動画を見たくなるようなサムネイル(例えば可愛い女の子)などを設定することによって、関連動画からの流入が増えます。
Youtuberとかは動画の内容を端的に字幕としてサムネイルに表示していますよね。
ミュージックビデオをただアップするだけではなく、サムネイルにもこだわってみてください!ちょっとこだわるだけで再生回数が大幅に変わるかもしれませんよ!一口にサムネイルとは言えども奥が深いのです。
例:ポルカドットスティングレイ「テレキャスターストライプ」
ミュージックビデオをどうやって作ったらいいのか?
それでは、いざミュージックビデオを作ろうと思ったときにどのように進めればいいか分からない!という方も多いと思います。
作り方を大まかに分けると以下のようになります。
- 自分たちで作る
- 友達に依頼する
- プロに依頼する
自分たちで作る
制作費は1番安いですが、低クオリティの自己満足映像に終わる可能性が大です。
品質ではプロに敵わないのは明確なので、自分たちで映像を作る場合はそこを逆手に取り、誰も思いつかないような企画力で勝負しましょう。
△ ヤバイTシャツ屋さん「あつまれ!パーティーピーポー」[インディーズ版]
どう見ても完全に自作の、リハーサルスタジオで定点撮影した1時間くらいで作れるMVです。
これは曲の面白さとバンドのイメージがあるからこそ成り立つ究極の映像だと思います。
音と動きが全然合ってないのがまた面白いですよね。
ちなみに、メジャーに行ってからは同じ曲でMVを撮ってましたが…オチが…
△ ヤバイTシャツ屋さん「あつまれ!パーティーピーポー」[メジャー版]
友達に依頼する
バンドマンなら友達に写真や映像を撮ってる人が1人や2人くらい居ることだと思います。
その中には普段、プロの映像制作者として仕事をしている人も居ます。
もしミュージックビデオを作りたいと思った時、思い切って友達に相談してみるのも一つの手です。
オススメは、これから自分を売り出したいと思っている若手の監督です。
若手のMV監督は、バンドと共に一緒に名前を売っていきたいと考えている人が多いので、
金額以上の仕事をしてくれることだと思います。
気を付けなければいけないことは、友達だからと言ってタダで作らせるのは止めましょう。
きちんと対価を払ってこそ、いい関係が継続できるのです。
プロに依頼する
費用はかかりますが、最も間違いのない選択肢です。
「ミュージックビデオ 制作 会社」などで検索するとたくさんの会社が出てきます。
その中で制作実績を見てあなたの好みの映像を作っている会社に問い合わせしてみましょう。
また、ミュージックビデオから監督を逆引きするという手もあります。
YouTubeにアップされているミュージックビデオの説明欄には「監督◯◯」「Director◯◯」などという記述がされていることが多いです。
そこから監督名を調べて、直接コンタクトを取れば依頼を引き受けてくれる場合もあります。
どうせお金をかけるのであれば好みの映像を作ってくれる人に依頼するのがいいでしょう。
ここまでミュージックビデオについてバンドやリスナーの視点から語ってきました。
バンドにとってMVとは、ある意味「看板」のような存在です。
音源を作ると同時に一緒に映像を撮ることによって初動の拡散が大幅に変わってくるので、
まだ作ったことがないバンドはぜひ自分たちを最大限に表現することができる映像を作ってみてください。
中にはどこに相談したらいいか分からないという方もいると思います。
そのような方はぜひ、LiveConG<ライブコング>を運営する当社にお問い合わせください。
当社は福岡に本社を構えており、Webメディアの運営だけではなく、TVCMを中心とした映像制作事業も行っております。
TVCM制作で培った企画力と、超高画質な4KシネマカメラでMVを制作いたします。
ミュージックビデオを作りたい…けど誰に相談すればいいか分からない…という方は気軽にご相談ください!
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