アジカンがソルファ再録!12年前との徹底比較
邦ロック界隈で常に最前線を走り続け、多くのインディーズバンドに影響を与え続けているASIAN KUNG-FU GENERATION(アジカン)。
そんなアジカンの2枚目のアルバム”ソルファ”の再録版が2016年11月30日に発売されました。
このアルバムには、”リライト”や”ループ&ループ”、”君の街まで””Re:Re:”など、今だにライブで大人気の名曲が収録されています。
オリジナル盤の発売は2004年10月。およそ12年の時を経て新たにレコーディングされ直しました。
今回はそんな再録盤について、オリジナルからどう変わっているのか解説していきたいと思います。
▲リライト(2016)
なぜ”ソルファ”再録なのか
2016年1月、ソルファ収録曲の”Re:Re:”がアニメ版の僕だけがいない街のオープニングとして採用されました。
いくらライブでの人気曲とは言え、12年前のアルバムのカップリング曲です。ファンだけではなく、かなり話題になりました。
私も、夜中にテレビ付けてたらたまたま、僕だけがいない街が始まってRe:Re:が流れ出したときは耳を疑いました。
しかも、オープニングの映像や世界観にマッチしていることもあり、凄く感動した記憶があります。このために作られた曲と言っても過言ではないほど。
そして、オープニングで使われたRe:Re:は新たにレコーディングされたものでした。
それがきっかけで、全曲再録するに至ったようです。
今だからこそ、もっといいものが作れるという想い
オリジナル盤が作られていた時、リライトの大ヒットをきっかけに、アジカンは人気に徐々に火が着いている段階でした。
メディア出演やツアー、多忙なスケジュールの合間に作られたアルバムが”ソルファ”でした。
忙しい時期に作ったからこそ、それぞれがやりたいことが全部やれなかった…という心残りがメンバーにはあったようです。
そして、特に思い入れが強いアルバムだから、もう一度、12年後の自分たちで再録したいと思ったようです。
デビューして2枚目のアルバムで、これをきっかけに一気にブレイクしたので、思い入れも強くなりますよね!
では、オリジナル盤と比べてどのように変わったのでしょうか?
曲順が変わった
アジカンのファンならすぐに気付くと思いますが、曲順が変わっています。
オリジナル盤
- 振動覚
- リライト
- 君の街まで
- マイワールド
- 夜の向こう
- ラストシーン
- サイレン
- Re:Re:
- 24時
- 真夜中と真昼の夢
- 海岸通り
- ループ&ループ
再録版
- 振動覚
- リライト
- ループ&ループ
- 君の街まで
- マイワールド
- 夜の向こう
- ラストシーン
- サイレン
- Re:Re:
- 24時
- 真夜中と真昼の夢
- 海岸通り
再録版のソルファでは、ループ&ループの順番が変わって、海岸通りがアルバムの最後を飾っています。
これはかなり素晴らしい変更ですね。海岸通りという曲が持つ魅力全てが引き出されると思います。
ちなみに、アジカン初の武道館ライブではストリングが入っての演奏でした。海岸通りは本当に名曲です。
アレンジが微妙に違う
再録版とは言っても、基本的にオリジナル版から大きな変更はありません。
しかし、要所要所でアレンジ変更されている箇所があります。
例えば、リライト中盤の間奏~サビまでの間は大きくアレンジが変更されています。
賛否両論分かれると思いますが、個人的には楽曲に大きくメリハリが加わって好きなアレンジです。
Re:Re:に関してはライブそのままのアレンジなので、ファンには馴染み深いですね!
ソルファのその他の楽曲は大幅には変わっていませんが、当時に比べると、電子音や効果音も少し加わっていますね。
歌と演奏が落ち着いたような...
12年前のアジカンと比べて、全ての楽器の音の輪郭がはっきりしていて、低音も強調され、音圧が増しているように思います。
ゴッチの歌い方も昔よりもおとなしくなって、かなり楽曲が聞きやすくなりました。歌詞がすっと耳に入ってくるようになったかと思います。
全体的に、どっしりと落ち着いている感じがしますよね!12年の間、最前線で走り続けてきた彼らだからこそできる演奏になっています。
多くのロックバンドに多大な影響を与えた名盤”ソルファ”は、アジカン自身の手によって洗練されたサウンドに生まれ変わりました。
当時、ハマっていた人にも、今の中高生にも、絶対聞いてもらいたい1枚です!
また、12年後にソルファ(2028)として再録してほしいですね(笑)
ちなみに、様々なジャンルのミュージシャンが”リライトのリライト”と称してリライトをアレンジしています!
そちらもかなり面白いのでぜひ聞いてみてください!
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