Column コラム

音痴を直す方法について解説します

世の中には、どうしても歌が上手くならない、音程が取れない、いわゆる"音痴"の人たちがいます。

おんちを自覚している・していないは人によって違いますが、自覚していると"人前で歌うのが恥ずかしい""カラオケで皆と盛り上がれない"などの悩みを抱えてしまい、積極的に音楽を楽しめなくなってしまいます。

歌が好きなのに歌わない人なんてもったいないですよ!本記事では練習用の音源なども交えて直す方法についてご説明します!

今後、音楽をより楽しむために是非お役立てください!

はじめに”音程”と”音階”の違いを理解しよう

よく音の高さを表すときに、”音程”やら”音階”やという言葉を使いますよね。義務教育で音楽の授業を受けてきた我々日本人であれば、どちらも必ず聞いたことがあるはずです。

しかし、その2つの言葉の違いをはっきりと理解している人はどれくらい居るでしょうか?”音程がズレている”≒”音痴”とは言っても、”音階がズレている”という言い方はしないですよね。この2つの言葉の違いは英語表記で考えると分かりやすいかもしれません。

  • 音程=Interval(間隔)
  • 音階=Scale(目盛り、程度)

どうでしょうか、なんとなく理解できましたか?

これらの言葉の意味を更に音楽的な意味で掘り下げていきます。

  • 音程=ある音を基準とした時の音と音の間隔

例えばド=Cの音を基準(Key=C)とすると、ソ=Gの音は、ドから数えて5つ目の音だから5度といったように表すことが出来ます。シ=Bの音は7度ですね。

このように、2つの音の間隔=Intervalのことを音程と言うのです。後述しますが、音痴とはこの2つの音の間隔を正確に把握出来ない人も含まれています。

音程を音楽的に説明した上で、次は音階を説明します。

  • 音階=音を昇順、または降順に並べたもの

この説明ではきっと分かりにくいですよね?でも、冒頭で話したとおり、私たちは義務教育で音階について必ず習っています。誰でも知っている基本的な音階です。

”ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド”

必ず誰でも聞いたことありますよね。これはドの音を基準に置いた音階=Cメジャースケールという表現をすることができます。

音階にメジャー、マイナーの他様々なものがありますが、今回はド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドが基礎中の基礎Cメジャーの音階ということだけで理解しておけば大丈夫です。

若干音楽理論の話になりましたが、音程と音階について理解いただけましたでしょうか。

”音程をきちんと取れないと、正しい音階を表現することができない”ということを理解した上で、どうしておんちになってしまうのかを考えていきましょう。

どうして音痴になるの?原因は?

原因は諸説ありますが、現在は主に以下の2つが原因だと言われています。

①感覚性(耳、聴覚)

このタイプは、音程の高低を上手く認識出来ない、音階を正しい音程で把握出来ないという聴覚が原因となる音痴のタイプです。いわゆる相対音感の能力が低いということですね。直すのにも少し時間がかかります。

例えば"ドレミ"の音を正しく"ドレミ"と把握することが苦手であるため、歌う時もズレた音程で歌ってしまうのです。
ちなみに、本当に正しくドレミを把握する場合はド=262Hz、レ=294Hz、ミ=330Hzです。プロのボーカリストは完璧に合わせることができます。

また、感覚性には”うまくリズムを取れない"という人も当てはまるようです。

感覚性の人は自分が音痴だという自覚がないことが多く、人に指摘されて初めて気づきます。もしくは、録音した自分の歌を聞いて”ウソ!?私の歌下手すぎ…?”とようやくそこで自覚することもありますね。自分の歌を録音して聞くことは滅多にないですからね。

②運動性(喉、発声)

一方、こちらは音程やリズムは取れているものの、"高い声が出ない""息継ぎがうまく出来ない"などの問題を抱えるタイプで、喉の使い方や発声の仕方が原因として挙げられます。

感覚性が自覚しにくいのに対し、運動性の人は音痴だという自覚があるのも違いのひとつです。自覚があるからこそ、直す方法も分かりやすいです。

タイプ別 音痴を直す方法

①感覚性の場合

このタイプの音痴の場合は、まずは正しい音感を身に付けることが必要です。

ひとつの方法として、ピアノやエレクトーンのような正しい音の出る楽器を使い、その音をひたすら聞き込み、正しく音程を理解することです。

最初は"ド"の音だけを出して、その音に合わせて声を出してみる。それが合うようになったら次は"レ"の音・・・という風に順を追って合わせていくのが良いでしょう。

それが出来るようになったら、"ドミソ""レファラ"のように音を組み合わせて、またそれに合わせて声を出してみる。こうすることで、次第に音程の把握が出来るようになると思います。

筆者が感覚性音痴を直すときに使った方法をご紹介します。

ピアノでドレ、ドミ、ドファ、ドソ、ドラ、ドシ、ドドとドを基準にして、少しずつ音を上げていきましょう。そのピアノの音に合わせて声を出していきましょう。

上昇が終われば次は下降と、繰り返し繰り返し、毎日少しでもいいからこのトレーニングをやれば自然と相対音感が鍛えられて、自分が出している声が正しい音高なのか分かるようになってきますよ。ポイントは、ミとファ、シとドの音程は半音であるということをきちんと意識しながらやることです。

サンプルにこのトレーニングのピアノ音源を用意しましたので、真似してやってみてください。

この方法を行うときは出来れば録音して聴き返すと良いでしょう。音と自分の声がどれくらいズレているか理解することが克服の近道です!

また、ギターやベースなどは音の揺れがあるため、この方法にはあまりおススメ出来ません。家にピアノがない人も多いと思いますが、スマホのアプリで十分です。

とにかく、毎日毎日、ノイローゼになるくらい続けるということが大切です。本当に直したいという想いがあれば大丈夫です!絶対に音痴は直ります!

②運動性の場合

こちらのタイプの音痴は発声の仕方、呼吸の仕方を改善することが直すためのポイントです。

一番良いのはボーカル教室などでボイトレを受けることですが、自宅でも簡単にトレーニングすることが出来ます。

まずは"割り箸"を使った方法

二本の割り箸をそれぞれ左右の奥歯でしっかりくわえます。

そうすると自然に声帯が開くので、その状態で"あーいーうーえーおー"と発声します。これを休憩しながらで良いので20~30分ほど続けます。

こうすることで声帯を意識した発声が出来ると思います。

 

もう一つは"ピンポン玉"を使った方法です。

ピンポン玉を口にくわえ(飲み込まないよう注意)同じように声を出します。この時、ピンポン玉がビリビリ響くよう意識して下さい。音が口腔内で響いているその感覚を覚えておくことが大切です。

口腔内で音を響かせることに成功したなら、その響きを鼻先からおでこ辺りに持っていくように声を出しましょう!発声のトレーニングと同時に、自然と鼻呼吸になることで呼吸法の改善にも繋がります。

音痴も直しつつ、呼吸法も直すことができるので一石二鳥ですね!

 

これらの練習をする際は、必ず腹式呼吸を意識しながら声を出してください。鼻から息を一瞬で吸って、お腹を膨らませ、膨らんだ状態を維持しつつ声を出すことによって自然と声量も上がり、良い発声に繋がります。

歌が上手い人というのは、感覚的に腹式呼吸を行っている人がほとんどです。電車の中や、お風呂など、普段の生活でもちょっとした時間に腹式呼吸の訓練はできるので、意識しなくても行えるように練習しましょう!


今回は二通りの音痴のタイプとそれぞれの直し方について取り上げました。

ちなみに、筆者は学生時代、友達とカラオケに行って歌い始めると周りから舌打ちが聞こえてきたり、ひどい場合は演奏中止ボタンを押されるくらいでした。それが悔しかったので、自分なりに様々な本を読み、毎日毎日練習を重ね、友人とカラオケに行った際は凄く上手くなったよね!と言われるようになりました。

筆者は感覚性も運動性もどちらの音痴のタイプも兼ね備えていたので、直すまでにかなりの時間を費やしましたが、音楽が好き!歌が好き!という気持ちだけは忘れることなく持ち続け、練習を続けました。

上記の通り、音感を鍛えたり発声法を見直したりすることで改善が期待出来ますが、どうして直したいのか、直したあとどうしたいのか、原動力と目標を持ち続けることも大切です。

また、日常生活で良い音楽に触れるのも良い方法だと思います。歌の上手い歌手のCDを聴く、ライブで良い音を直に感じてみる・・・。そうすることで、より音に対する感受性が高まるのではないでしょうか?

音痴だからと言って歌うことを諦めないでください!今回の記事が、皆様のより楽しい音楽ライフのお役に立てば幸いです。

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