Column コラム

デモテープの作り方~ボーカルと作曲家では違うの?

「メジャーデビューをしたい!」「憧れのあのライブハウスに出たい!」インディーズバンドなどで音楽活動を行っていれば、必ずデモテープが必要になってきます。そして、ボーカルやスタジオミュージシャン、作詞家、作曲家、編曲家など、特定のパートに絞ったオーディションではさらに、それぞれ求められるものが違い、それがそのまま作り方に影響してきます。

今回はそれぞれの場合において、注意しなくてはいけないこと、意識しなくてはいけないことなどをお話しいたします。

デモテープとはそもそも何?

あなたがメジャーデビューをかけたオーディションにデモを送って応募するときの審査員は、あなたの音楽を聞いたこともないし、ライブを見たこともない人が殆どです。審査員が名前を知っているくらい有名だったらそもそもオーディション受ける必要はないです。向こうからやってきます。

そんなあなたちを知らない方に渡すデモテープは、ミュージシャンにとって、自分の歌声の特徴や音楽性をきちんと伝えるための名刺のようなものです。分かりにくく、ごちゃごちゃしていて、ダサい名刺は嫌ですよね?

曲の時間が4分だとして、オーディション担当者の時間を4分使わせて聴かせるわけです。担当者は全国から送られてくる音源をチェックしなければいけないので、いくら声が良くても、曲が良くても、音質が異常に悪かったりしたらすぐにストップ。次のアーティストの音源を聴き始めます。

ボーカルでも、作曲家でも、デモテープオーディションに合格してプロを目指すのであれば、まずは聞いてもらうために最低限の品質は確保しましょう。デモはあなたと不特定多数の人とを繋ぐ大切な要素です。

デモの作り方のポイントを次項から記載していきます。

ボーカルのデモテープは個性が伝わる作り方を

それではボーカリスト志望の人が、クオリティの高いデモテープを作るためにはいったい何が必要で、何に注意したほうがいいのでしょうか?

準備するもの

  • オケ用の音源
  • DAWソフト
  • オーディオインターフェース
  • マイク(できればコンデンサーマイク)
  • ポップブロッカー(ウィンドスクリーン)
  • 各種ケーブル類

作り方が分からず、カラオケで音源を作成する方がいます。10代前半~中頃は確かにそれでもいいのですが、よりクオリティを上げるためにはDAWソフトを使ってオケと声を別々に録りましょう。作曲家レベルとまでいかなくても、DAWソフトの知識があると有利ですね。
ニコ生などの「歌ってみた」動画を投稿しているような、今の10代はDAWソフトをかなり使いこなしている人が多いです。そんな人たちも応募してくる中で、20代半ばの人がカラオケで音源作ってきた場合、審査員の心象はよくないことはわかるかと思います。

そして、ボーカルのデモテープオーディションで審査員は

  • 声質
  • 歌い方
  • 将来性

の3点を重点的に見るようです。

審査基準を考えて、ボーカルがデモを作る場合は、自分の歌の特徴を余すところなく審査員に伝えることができるような作り方をしましょう。
オケの方が大きかったり、要らない音が入っていたり、音が割れているデモテープは論外です。オーディオインターフェースにマイクを接続して、クリアに録音する方がいいですね。オートチューンなどのボイスエフェクトはもちろん、声質が分かりにくくなる過度なリバーブなども厳禁です。

作曲家のデモはジャンル違いを3曲

作曲家として働く場合は、多くのミュージシャンやアーティストに曲を提供することになります。そのため、作曲家募集のデモテープ審査では、複数のジャンルを網羅している作り方が望ましいです。

そして曲数は3曲に留めておいたほうがいいでしょう。数十曲送ったところで、熱意は伝わるかもしれないですが、審査員は絶対全部聴きません。数を打つより「この人の曲をもっと聞いてみたい!」と思うような厳選した3曲を送りましょう。

ボーカルのデモも同じですが、自分の特徴や個性を余すとこなく伝えること出来る曲を送りましょう。

多くの場合、審査員がそこで実力を感じたら、今度は出される指示に従って作曲をすることになります。

そもそも、作曲家の仕事は、依頼を受けてからクライアントの要望に従い曲を作る仕事です。自分の好きな時に、好きなだけ時間かけて作った3曲だけでは仕事として成立しません。出された指示に従い素早く作品を作りましょう。

ボーカルに曲を提供することが多いと思うので、その人に合致する世界観の曲を作ることができる感性も大切です。自分なりの作り方を確立することが重要な世界です。

作曲の仕事はあくまでも、曲を作ることです。基本的にデモテープを作る際のミックスやマスタリングのクオリティは最低限で大丈夫です。プロダクションによっては作曲家にそこまでの技術を求められるところもありますが、多くの場合はミックスやマスタリングはそれぞれ専門のエンジニアが行います。

「餅は餅屋」という言葉がありますが、作曲のプロを目指すのであればそこに特化していきましょう。


デモテープの作り方、内容は、ボーカルと作曲で明確に違うことが分かったかと思います。

ボーカルは自分の個性が伝わるデモを、作曲家はもっと聞きたい!と思わせれるようなデモを作ることが大切です。

特に、作曲家の場合は、商業的に作曲を行っていくことになるので、常に時代の最先端を追い続ける努力が必要ですね。

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